日時:平成28年2月20日・土 13時開始
演者:山内銘宮子(やまうちめぐみ)氏(アイヌの星座研究家)
場所:慶應義塾大学 南館地下四階ディスタンスラーニングルーム
授業内容:第1部
第32回宇宙授業では,アイヌの星座研究家の山内銘宮子さんに授業をお願いした。 大手百貨店に勤めていた山内さんは,二〇一一年,アイヌ星座を研究していた故末岡外美夫氏の奥様との出会いをきっかけに研究を始められた。 授業では,まずアイヌの紹介からはじまった。ノチゥとはアイヌ星座の垂直構造における星が瞬く世界を意味する。 アイヌの音楽と踊りの映像は,貴重な映像ではじめて見た。参加者ひとりひとりにアイヌの星座早見盤をいただき,北館ホールの天井に向けながら,透き通った北海道の夜空に輝くアイヌの星座に思いを馳せた。(約1時間30分)
生徒の感想より: いままでは「夏の大三角形」や「おおくま座」、また星占いの星座くらいしか知識がありませんでした。 今回のこの宇宙授業でより深く星座を知ることができると思い、楽しみにしていました。 まず冒頭からびっくりしたのは、星座がアイヌの季節、生態、気候、趣味、そして歴史について物語ってくれるということです。 もっとも印象的だったのは、クットコノカ・ノチゥでした。アイヌの神様は、人間界で動物として化しているが、自分たちの世界に戻ると人間のような容姿に戻ります。 クットコノカ・ノチゥは、神様も休みをとるという人間らしくて馴染みのある行動をしていると捉えられます。アイヌの人々はこのような想いで神様を描いていたんだなぁ、と想像を膨らませることができました。 もうひとつ印象的だったのは、アイヌの垂直構造世界です。層によってあるものが違ってくるがとても芸術的ですてきです。 時間があれば、これを模型にしてみたいと思っています。とてもすばらしい講演に感謝しています。ありがとうございました!
第2部 質疑応答(約20分)
※ 聴講者は生徒・関係者を含め約70名でした。
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